
昔は50年だった人生が今では100年時代。生涯にわたって充実した生活を送るために、将来の生活状況や環境の変化を予測して計画を立てることはとても重要です。とくに住宅購入や子どもの進学などまとまったお金が必要になるイベントに備えてしっかりした設計が必要となります。ここではライフプランニングの詳細やメリットについてご紹介します。
ライフプランニングとは
ライフプランニングとは単に将来どうしたいか、どうなりたいかだけはなく、財政面から人生設計を行うことを指します。住宅資金や教育資金、老後資金など将来起こりうるさまざまなイベントを考慮したうえで、今後の支出と収入、貯蓄をしっかりと把握し、管理することが中心となります。
お金の流れを見える化することで不安材料を減らすことができます。どのような流れでライフプランニングを行うのか見ていきましょう。
目標の明確化
将来の財政面や経済面での目標や実現したいこと、優先順位を明確にします。その際に目標を達成する期間も明確にしておきましょう。
現状把握
家計の収支や貯蓄、負債など現在の状況を把握する。
財政状況の分析・評価
現在の家計の状況から将来のイベントが実現できるか、貯蓄が将来にわたって問題ないかどうかを分析・評価します。
プランの検討・作成
分析・評価の段階で問題がある場合には、その対策と計画を立てます。
定期的な見直し
プラン通りに実現できているかどうかを定期的に見直しし、必要があれば修正します。
ライフプランニングで見えてくること
家計の現状を把握し、目標や計画を立てるライフプランニングをすることで、将来に対するさまざまなことが見えてきます。また、将来のお金に対する不安も解消できます。
貯めるべき額
車やマイホームの頭金のためや、子どもの学費、老後の生活のためなど将来のイベントに備えて貯めるべき額をしっかりと決めることが大切です。貯める額を決めている人は多いかもしれませんが、意外と貯めるべき金額を決めている人は少ないです。
ライフプランをしっかりと立てることで貯めるべき金額がわかります。ライフプランニングの中には資金計画があり、財政面での計画を立てる過程でお金の流れであるキャッシュフロー表を作成します。
今後のキャッシュフローを決めることでどのくらい貯めるべきかが明確になります。貯めるべき金額がわかれば、安心してお金を使うことができます。
今何をすべきか
ライフプランニングにより、過去から現在、現在から将来のお金の流れを把握し、計画できるため今何をするべきかが判断できるようになります。
たとえば、住宅ローンを変動金利にすべきか固定金利にすべきか、日々のお金の工面をどうすべきか、子どもの学費をどのように貯めるべきか、老後に向けて資産運用をすべきか貯蓄を増やすべきかなどです。
ライフプランを作成することで、自分がかなえたい将来のビジョンを実現するために現在するべきことが具体的にわかります。
優先順位がわかる
ライフプランニングを通して、人生における優先順位を考えます。人生で本当に大切にしたいものを洗い出しましょう。たとえば、仕事の内容や収入、働き方、旅行や趣味の時間、家族と過ごす時間などのうち、あなたにとっての優先順位はどうなるでしょうか。お金を使う優先順位が決まることで無駄な出費を減らせます。
ライフプランニングのメリット
自分や家族の人生をよりよいものにするためのライフプランニングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
支出の把握
将来のライフイベントに備えておくことは大切です。どのタイミングでどのくらいの費用が必要になるかを知るためにもライフプランニングは不可欠です。
結婚や出産、住宅や車の購入、子どもの進学などさまざまなステージを想定することで、どのくらいの出費があるか把握できます。将来のイベントに備えて今から家計を見直したり、早い段階から貯蓄を始めたりするきっかけにもなります。
お金に対する不安軽減
今の生活に必要なお金以外に、子どもがいる場合には独立するまでにかかる教育費用として数百万円、老後の安定した生活を送るために少なくとも2,000万円必要といわれています。ライフプランニングをすることで、どのタイミングでどの程度の額が必要か把握できるので、漠然とした不安を軽減できます。
モチベーションアップ
ライフプランニングし、貯めるべき金額がわかれば、貯蓄や節約のモチベーションにつながります。目的があったほうが貯蓄や節約する意味がはっきりし、目的意識を持って取り組めます。
まとめ
人生を見据えた資金計画のひとつであるライフプランニングを通して将来への不安を軽減できます。ライフイベントを洗い出し、キャッシュフロー表を作成して、自分が大切にしたことや将来かなえたいことに備えられます。未来のことなどわからないから、計画しても無駄と考えずに、わからないからこそ計画をして備えるという考えをもって資金計画を立ててみてはいかがでしょうか。